忙しくて徹夜が続いている
と悩んでいる方
この記事では
- 長期的な睡眠不足は脳の働きを低下させる
- 1日の徹夜なら大丈夫?
についてお話していきます。
仕事が忙しくなると、つい削ってしまう睡眠時間。
しかし、翌日は頭がボーっとして頭が上手く回らない経験は、一度はあると思います。
それは睡眠不足が、脳の働きに大きな影響を与えているからなのです。
長期的な睡眠不足は脳の働きを低下させる
「ちゃんと寝ないと脳内がゴミ屋敷になる-認知症予防は40代から」でもお話したように、睡眠中は脳の掃除の時間です。
そのため、寝ないで起きていては、いつまでも掃除が行われないため、脳にゴミがたまる一方なのです。
■長期的な寝不足は脳が縮小する!?
睡眠の研究で、睡眠の質が低いことは、脳体積の縮小率が大きいことと関連性があると報告されています。
すなわち、慢性的な寝不足は脳の神経細胞を破壊する恐れがあるということです。
今までは、短期的あるいは長期的な睡眠不足の後でも、認知能力を完全に取り戻せると考えられていました。
しかし、注意力の持続時間やその他いくつかの認知機能は、充分な睡眠を3日間とっても正常に戻らない可能性があることが示されています。
■睡眠とアルツハイマーの関係
加齢とともに睡眠時間が短くなると、脳の老化が早まるといわれています。
アルツハイマー病患者では、脳が縮んで脳脊髄液が入っている脳室が広がり、脳の溝やしわが目立つようになっています。
それは、高齢者の睡眠不足が脳室の拡大速度を速め、認知機能を低下させることを関連づけているのです。
その他に、睡眠に問題がある人とそうでない人とを比較した場合、アルツハイマー病を発症する可能性が50%高かったという報告もあります。
■睡眠と健康寿命の関係
睡眠は心の健康にも深く関わっています。
早寝を続けていると、心の病気のリスクが低下する可能性があるといわれています。
私たちの体内では、複数のウルトラディアンリズム(約90分間のリズム)が体温、ホルモン、食欲などを制御しています。
これらのリズムを調整しているのが、脳内の神経伝達物質・ドーパミンです。
睡眠が乱れるとドーパミンの分泌が乱れて神経伝達のバランスが崩れ、統合失調症とも関連性があるといわれています。
1日の徹夜なら大丈夫?
長期的な睡眠は脳の働きを低下させるということは、よく分かりました。
しかし、「どうしても今夜は徹夜しないと間に合わない」と急ぎの仕事を抱えている場合、1日の徹夜なら大丈夫なのでしょうか?
■1日徹夜すると4日間は脳にダメージ!?
徹夜することは、たまった脳のゴミを除去できないことになるため、脳の動きが低下します。
脳へのダメージは4日間続くともいわれています。
「明日は大事なプレゼンがあるから徹夜した」といった直前の一時的な睡眠不足であれば、翌日の本番のパフォーマンスに大きな影響は出ないかもしれません。
しかし、翌日もまた無理をするなど慢性的な寝不足にならないように気をつける必要があります。
■徹夜後のダメージ回復方法①
1日のリズムを作る体内時計を整えることで、徹夜明けでも睡眠のリズムを乱すことなく過ごすことができます。
それには、まず朝日を浴びることが大切です。
光を浴びると、睡眠を誘う作用を持つ「メラトニン」というホルモンの働きが抑えられ、眠気が軽減されます。
そして、朝食を摂ることで、脳が刺激されて覚醒を促します。
■徹夜後のダメージ回復方法②
徹夜明けの日は、15分〜20分の仮眠をとると頭がリフレッシュします。
しかし、30分以上眠ると脳が本格的な睡眠に入ろうとしてしまい、目覚めた時に強力な眠気を引きずってしまうので注意しましょう。
特に徹夜明けの場合は深く眠り込んでしまう可能性があるので、机に伏せるなど快適過ぎない環境を心がけましょう。
まとめ
長期的な睡眠不足は脳の働きを低下させると1日の徹夜なら大丈夫?について解説していきました。
- 長期的な睡眠不足は、脳内の掃除が行われないため脳のゴミがたまり、脳の働きを低下させる。
- 直前の一時的な睡眠不足であれば脳へのダメージは少ないが、慢性的な寝不足にならないように気をつける。
「忙しいから今夜だけ徹夜する」といった状況は、脳へのダメージを考えると無いに越したことはありません。
1日の徹夜という短期的な見方ではなく、長期的なスパンで睡眠リズムの改善に取り組む必要があります。
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