睡眠時間は足りている?
と気になっている方
この記事では
- 睡眠負債はなぜ起きる?
- 最適な睡眠時間と睡眠の質を調べる方法
についてお話していきます。
一般的に成人で必要な睡眠時間は7~8時間といわれています。
しかし、睡眠時間には個人差があるのは当然のことです。
ならば、自分にとって最適な睡眠時間を知ることができれば、眠りの質を上げ、日中を快適に過ごせるということです。
自分に合った睡眠時間と睡眠の質を探っていきましょう。
睡眠負債はなぜ起きる?
2017年のユーキャン新語・流行語大賞トップ10にも選ばれた話題の言葉「睡眠負債」。
その意味を具体的に解説していきます。
■日本は睡眠負債大国
睡眠負債とは、毎日の睡眠不足が「借金」のようにたまっていき、やがて「負債」となってあらゆる不調を引き起こす状態のことをいいます。
平成29年の厚生労働省「国民健康・栄養調査」によると、成人の平均睡眠時間は6時間未満が約4割。
「睡眠で休養が十分にとれていない」と答える人も、ここ数年で右肩上がりに増えています。
■睡眠負債の主な原因
睡眠負債になった場合、睡眠不足の状態が当たり前になってしまい、睡眠が足りていない自覚がほとんどありません。
気づきにくい主な原因は2つあります。
- 睡眠不足
- 睡眠障害
本来、太陽が昇る昼間に活動し、太陽が沈む夜に眠るという自然のリズムで生きてきましたが、現代は、そのリズムを維持しにくい社会構造になっています。
深夜遅くまで働き、コンビニをはじめ24時間営業の店も多いため、夜中でも常にネオンが光っています。
そのため、太陽が沈んで眠らなければならない時間帯でも、起きていられる環境が当たり前になり、睡眠不足に陥る人が増えているのです。
睡眠負債の原因には、睡眠不足が習慣化することで発症する睡眠障害があります。
夜中に何度も目が覚めて、眠りが浅い状態が慢性化する「不眠症」や、眠り出すと呼吸が止まってしまう「睡眠時無呼吸症候群」などがあります。
寝つきが悪くなるだけでなく、昼間に活動する交感神経が刺激されて、リラックスできずに精神的にも不安定になるリスクも高くなります。
■睡眠負債が続いた場合
睡眠負債を抱えている状態が続くと、損することばかりなのです。
まず、肉体的にも精神的にも疲労が蓄積されていきます。
兆候としては、記憶力や判断力が低下し、物忘れが多くなる症状が見られます。
睡眠負債が続くと、体の回復力や免疫力も低下するため、風邪をひきやすくなります。
そして、夜中に何度も脳が覚醒するため、日中に活動する交感神経が活発になり、心臓が送りだす血液量が増えるため、血圧が上がってしまいます。
夜中でも日中と同じように血圧も高めの状態になり、その結果、高血圧症になる可能性もあります。
最適な睡眠時間と睡眠の質を調べる方法
「もしかしたら、睡眠負債なのかもしれない」と心当たりのある方は、「最適な睡眠時間と睡眠の質を調べる方法」をご紹介しますので、現在の睡眠時間がご自分に合っているかどうかをチェックしてみてください。
■自分に必要な睡眠時間をチェック
次の2つの方法で、自分に必要な睡眠量をチェックしてみてください。
- 目覚まし時計をかけずに自然に起きた時間
- 平日と休日の睡眠時間に2時間以上の差があるかどうか
1.は、疲れがたまっていると自然に起きる時間も遅くなりますが、何度か繰り返して平均すると、ある程度の目安が分かります。
2.は、平日と休日の睡眠時間に2時間以上の差があった場合、平日に睡眠が足りていない「睡眠負債」の状態である可能性が高いです。
■自分の睡眠の質をチェック
睡眠の質が悪いという目安に次の2つがあげられますので、家族に聞いて判断してみてください。
- いびきをかいている
- 睡眠時無呼吸症候群の疑いがある
1.は、「疲れてよく眠っている」と思われるかもしれませんが、悪い睡眠の代表的なサインです。
気道が狭くなり酸素が上手く運ばれていないため、疲労回復ではなく更に疲労をためています。
2.は、いびきが悪化して引き起こされ、睡眠中に呼吸が一時的に止まっています。
いびきより更に酸素の供給量が減るため、寝ているのに相当な疲労を生じています。
気づかない疲れがたまっていることが分かった場合は、平日の生活を見直して疲れを減らしたり、休日に何もせず身体を休めたりという対策も必要です。
まとめ
睡眠負債はなぜ起きる?と最適な睡眠時間と睡眠の質を調べる方法について解説していきました。
- 睡眠負債が起こる原因は、昼間に活動し夜に眠るという自然のリズムが維持しにくい社会構造になっているから。
- 最適な睡眠時間と睡眠の質を調べることで、平日と休日の疲れをとる対策も必要である。
睡眠負債は定期的に解消していかなければ、膨らみすぎて手が付けられなくなってしまいます。
自分に合った睡眠量を知ることで、平日と休日に分散するなどして睡眠不足を取り返していきましょう。
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