怖い夢で目が覚める
と悩んでいる方
この記事では
- 怖い夢で目が覚める「悪夢障害」
- 良い夢を見る方法
についてお話していきます。
「怖い夢を見ると、1日中気になって仕方ない」と日常生活に支障をきたすようであれば、それは「悪夢障害」の可能性があります。
悪夢はただの夢ではなく、心身の健康における大切なシグナルを送っているのかもしれません。
怖い夢で目が覚める「悪夢障害」
「悪夢を見て目が覚めた」という経験は、一度や二度はあるでしょう。
一度見るだけでも気分が悪くなるものですが、それを繰り返し見ることは、起きている時も恐怖や不安にかられやすくなります。
■「悪夢障害」とは
繰り返す悪夢によって睡眠が妨げられ、日常生活に支障をきたす状態で睡眠障害の一種です。
悪夢を見る頻度は子供の方が多く、6~10歳がピークだといわれています。
悪夢障害の特徴は、眠りの浅い「レム睡眠」で、特に明け方に悪夢を見やすいことです。
また、数時間ごとに何度も目覚めてしまい、そのたび寝つくのに時間がかかったり、日中の眠気が強く認知力・行動力の低下を招いたりすることなどがあげられます。
■うつ病の前兆!?
悪夢は、うつ病の前兆である場合があります。
人はストレスが多くなると眠りが浅くなり、夢を見やすくなります。
悪い夢を見る回数が増えるのは、日常生活において精神的な負荷がかかっているサインです。
夢の中でも仕事や育児、介護など心配ごとを抱えている環境に自分がいて、対人関係のトラブルが起こるなど現実世界とリンクした悪夢を長期にわたって見続けている場合は、大きなストレスを抱えている可能性が高いでしょう。
■「悪夢障害」チェック
「悪夢によって目が覚めた」といえるかどうかがポイントです。
そして、「悪夢によって目が覚めた」と診断するためには、夢の内容はどうあれ、本人がその夢を不快だと感じたかどうか、目が覚めた瞬間から悪夢の内容を思い出せるかどうか、なども重要な基準となります。
【悪夢障害の診断基準】
※睡眠障害国際分類の基準※
- 中途覚醒(寝ている最中に突然目が覚める)が繰り返される
- 強い恐怖や不安、怒り、悲しみ、嫌悪感などを伴う夢を見る
- 目覚めた直後も悪夢の内容をはっきり思い出せる
- 悪夢で目が覚めた後は、なかなか寝付けない
- 特に明け方は悪夢を見やすい
※1、2、3は必須。4、5はどちらかが該当していること
常に疲労感がつきまとい、眠ることへの恐怖心から日常生活に支障をきたしたり、慢性的なうつ症状が出ていたりすることも少なくありません。
逆に、うつ病や不安障害などメンタルヘルスの不調を抱えているから、悪夢を見やすいということも考えられます。
そのような場合は、専門医を受診することをおすすめします。
良い夢を見る方法
「夢を見ない」という人もいますが、夢を見ない人はいるのでしょうか。
また、「悪夢より良い夢を見たい」というように、自分の思い通りの夢を見ることはできるのでしょうか。
■みんな夢は見ている
脳の損傷などがなく、脳機能が正常に働いている人なら、1日に平均で3〜5つの夢を見ます。
「夢を見たことがない」という人は、実は仕方のないことなのです。
夢を見ている時は、起きている時と比べて、記憶を固定する神経伝達物質があまり出ていません。
しかし、「レム睡眠」の最後の夢を見た直後に覚醒するので、イヤな夢、いわゆる悪夢の方が記憶に残りやすいのです。
■悪夢が持つ役割
ネガティブな情報を適切に処理するために悪夢を見るという説もありますので、悪夢は悪夢で役に立っている可能性もあります。
悪夢には2つの種類があります。
- 何らかのストレスを感じた時に見る
- PTSDなどトラウマになった出来事がフラッシュバックのように現れる
1.の場合は、誰もが見る夢なので心配する必要はありません。
しかし、2.のような悪夢をたびたび見る場合は、夢と現実の区別がつかなくなったり、不眠状態、抑うつ状態に陥ったり、自殺企図の遠因になったりする可能性もあるため注意が必要です。
また、心理的な不安やストレスだけでなく、身体的な不調が夢に現れる例も報告されています。
■就寝前の思考が重要
眠る前にポジティブなことを考えて眠れば、いい夢を見る確率は上がるかもしれません。
「好きな人の写真を枕の下に置いて眠るとその人の夢が見られる」というジンクスがありますよね。
寝る前にネガティブな思考は排除する。
悪夢をよく見る傾向にある人は、寝る前にその日の行動を反省したり、次の日の心配をしてしまいがちです。
入眠直前のインプットがストレスとなり悪夢の引き金となる可能性があるので、ネガティブな思考を棚上げし、布団に持ち込まないことが大切です。
まとめ
怖い夢で目が覚める「悪夢障害」と良い夢を見る方法について解説していきました。
- 怖い夢で目が覚める「悪夢障害」は、繰り返す悪夢によって睡眠が妨げられ、日常生活に支障をきたす状態で睡眠障害の一種のこと。
- 良い夢を見る方法は、眠る前にポジティブなことを考えて眠る。
良い夢を見るためには、夢の内容を誰かに話すことにも意味があります。
目覚めてから夢の結末をよいものに書き換えてしまうことで、その後の夢にとても良い効果が生まれます。
「イメージ・リハーサル・セラピー」のように、自分が見た夢を他の人に話しながら別の結果を考えるというのは、良い夢を見るトレーニングになるはずです。
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